『不妊治療で感じるストレスは、癌やHIVを告知された時と同程度』
木場公園クリニックの吉田先生がおっしゃるように、不妊治療って本当に精神的な負担が大きいですよね。
生活や体質改善以外は努力の仕様がなく、手応えのないまま試験を受け、合格発表に一喜一憂させられる…そんな感じ。
これは経験した人にしかわからない辛さだと思います。
もちろん一人ひとり悩みの原因は異なると思います。
体外受精や顕微受精をしている場合、
卵が育たず採卵できない
採卵しても良い卵が採れない
卵は採れるけど受精しない
受精はするけど分割しない
分割して移植はできるけど着床しない
着床はするけど妊娠が続かない
それ以外にもたくさんあると思います。
私の場合、『着床はするけど妊娠が続かない』。
それまでの段階でうまくいかない人からは、
「凍結できるだけうらやましい」とか「着床するだけいいじゃん」とか言われたこともあります。
確かに、そこまで進めるというのは大変ありがたいことなのですが…
流産するというのは、妊娠できた喜びを感じた時間が存在するため、そこからジェットコースターのように急降下するような気分です。
また、稽留流産は、流産とわかった後も手術や自然に流れるまではお腹に赤ちゃんが残るのです。
この時間が何より辛い…。
前置きは長くなりましたが、今回は何度も流産を経験し、そこから這い上がった経験から、私なりの『立ち直り術 6項目』を書いてみたいと思います。
1.大好きなバスケットで発散🏀
私にとって最も有効な方法です。
10才から始めて、35歳となった今も続けています。(現在は妊娠中のためお休み)
30才を超えてからは男女mixの社会人チームでゆったりとやっている程度ですが。
流産しても2週間後にはコートで走ってます。
チームプレイって味方の動きも敵の動きも常に把握しつつ、自分がどう動くか判断するため、頭を使いますよね。
ただ汗を流してスッキリというだけでなく、頭を使って集中するので、コートにいる間は雑念が吹っ飛びます。
また、自分の治療や流産のことを知らないメンバーと接する時間が、何よりも自分を癒してくれます。
しょうもない会話をして大笑いするだけで、なぜか「あ。私、大丈夫だ!」と感じるのです。
不妊治療にはヨガとか有酸素運動の方が良いと言われることもありますが、私にとってはこのおもいっきり疲れた後の清々しさを感じられることがリラックスになります。
体を動かすのが好きな方には、スポーツはお勧めです。
2.美味しいものを食べる🍰
これは誰もが実践済みだと思います。
私の周りはグルメな人が多く、夫を始め職場の仲間、友人などから情報を聞き、色んな人と色んなものを食べに行きます。
「食べる」って人間が生きるための必須条件なのに、食べ物や料理の仕方によって人をこんなにも幸せにしてくれるなんて、不思議だなーと感じます。
治療中に我慢していたお酒も、気持ちが前向きになるまでは解禁です。
3.旅行に行く🏝
治療中はどうしても体調や治療のことばかり考えてしまうため、ふと一息ついて別のことに興味を向けるのは大事だと思います。
旅行に行き、五感を使って旅先の魅力を堪能することにより、とてもリフレッシュできます。
私も夫も独身時代は一人旅が好きでしたが、結婚してからは一緒に旅をする楽しみを覚えました。
親や友人と行くのももちろん楽しいですが、私は夫とふたりで行く旅行が何より好きです。
4.ショッピング👗
治療にお金がかかるため、不妊治療を始めてからは化粧品や洋服の金額を見直し、お金を貯めるようにしていました。
でも、治療で落ち込んだ時はお金を使ってもいいことに決め、その時のために普段から少しずつお金を貯めておきました。
結果がダメで辛い時、ここぞとばかりにお金を取り出し買い物へ!
服やカバンなど好きなものを身につけると、不思議とポジティブになります。
5.お笑いの動画を見る🤣
ここ一年ぐらいで編み出した方法です。
元々お笑いが好きですが、治療中は観る気になれず。
ある時、受診後に立ち寄ったカフェで、以前から好きなお笑いコンビ『ラバーガール』さんと遭遇!
しかもなんと二人一緒!ネタ合わせ??
プライベートなので申し訳ないと思い、カフェを出たところで声をかけました。
その時たまたま持っていたのが、私の必須アイテムである『治療ノート』。
最後のページにサインを頂きました。
その日は治療で良い結果が出ず落ち込んでいたのですが、お二人に会えたこと、ノートの最後にサインを頂けたことでパワーが湧きました。
それ以降、落ち込んだ時はラバーガールさんを始め、芸人さんのネタを見て笑わせてもらってます。
芸人さんも有名になるまでに相当な努力と長い道のりがあったはず。もしかしたら今も続いているのかも…。
そう思うと、自分も治療を頑張ろうと励まされます。
6.仕事に打ち込む📚
生活の大半を占める仕事。
治療や流産で落ち込んだ時こそ、逆に仕事を頑張るようにします。
頭を使うので別のことを考える余裕はないし、仕事柄人と接するため、話しているうちに自然に元の自分を取り戻せます。
私は流産の手術前でも、家にいるとモヤモヤ考えてしまうため、できるだけ仕事に行くようにしました。
また、夜に行われる勉強会などにも積極的に参加すると、充実感も得られました。
以上ですが、基本は自分の好きなことをやるってことですね。
でも、その前に思いっきり落ち込む時間も、私は大事だと思っています。
一度はお腹に宿った命に、「ごめんね、さよなら」とおもいっきり泣いてお別れします。
私の性格的に、ずるずる引きずるというよりは、とことん落ち込んで比較的早く復活するタイプなので、今回の方法はあまりご参考にならない方もいるかもしれませんが。
治療中の精神状態のコントロールに悩んでいる方がいましたら、ぜひ一度試してみてください。