今回は、津田沼IVFクリニックで初めて移植した時の記録です。
採卵後に生理がきたあと、D3からプラノバールを3週間飲みました。
プラノバールにより体が排卵後と認識するため、排卵が起こらないのだそうです。
採卵で疲れた卵巣を休める目的だったみたいです。
一周期あけて次の生理が来てから、移植周期に突入しました。
凍結胚盤胞の移植ではホルモン補充を行います。
まずエストロゲン(卵胞ホルモン)製剤を使用。
内膜が充分な厚さに育ちエストロゲン値も200以上と確認できたら、排卵日を設定し、その日からプロゲステロン(黄体ホルモン)製剤を追加します。
凍結胚は5日目胚なので、排卵日と仮定した日から5日後に移植します。
D3:エストラーナテープ開始
スケジュールに沿って一日置きに2枚貼り替え。
D9:テープを4枚に増やす
D13:テープを6枚に増やす。
D14:受診 内膜とホルモン値を確認
D15:テープを3枚に減らす。
D16:デュファストン錠とルティナス膣錠を追加
D21:移植
前CLとの違いは、D14の受診時に採血によりホルモン値を確認するという点です。
エコーによる内膜の測定だけでなくホルモン値を知ることで、その時の状態をより正確に把握するためだと思われます。
また、こちらのクリニックでは、エストロゲン製剤を3つの中から選ぶことができました。
①ジュリナ(錠剤)
②エストラーナテープ(テープ剤)
③ル・エストロジェル(ゲル剤)
私は②のエストラーナテープを選びました。
前CLで使用した時にしっかり効果が現れたし、かぶれも起こらず、使用にも慣れていたからです。
D14に受診した時点で、内膜は10mm以上、エストロゲンも471と順調だったので、予定通りの日に移植することに決定しました。
(その日から5日後は休日だったので、プロゲステロンの開始を少し遅らせました)
プロゲステロン製剤は、
ルティナス膣錠1日3回
デュファストン5mg 1日3回 1回2錠
の2種類です。
メインは膣錠で、錠剤は効果を補うためだそうです。
前CLではルティナス膣錠のみだったので、黄体ホルモン不全の私としては嬉しい限りです。
移植の当日は土曜日だったので、夫に付き添ってもらいクリニックへ。
腹部エコーで観察しながら移植するため尿を溜めてくるようにと指示があり、頑張って水を飲みトイレを我慢しました。
待合で待っていると培養士さんに呼ばれて安静室へ。
まず移植する胚盤胞の融解前後の写真を見せてもらいました。
今回移植するのは2PN由来の5日目胚:4AAですが、融解後も状態は良いとのこと。
保存されていた容器の診察券番号と名前を確認。
その後、ブリカニール2mgを服用。
初めて見る薬で驚いたのですか、子宮の収縮を抑える目的だそうです。
動悸や振るえが出ることがあるとのこと。
その後、手術室に入りズボンと下着を脱ぎ台の上へ。
仰向けになり腹部エコーで尿のたまり具合を確認。
プローブで強く下腹部を押されたため、尿意との戦いでした。
先生を待っている間、徐々に緊張感が高まってきました。
“いくら先生の内診が痛くないとはいえ、移植は痛いに決まってる!”
そう思いながら、深呼吸して覚悟を決めました。
しばらく待機すると先生が入室。
台が上がり移植開始。
クスコを挿入し膣内を洗浄。
ズンッとくる感じはしたけれど…
“痛くない!!”
子宮内にカテーテルを挿入する時は、入れている感覚さえしませんでした。
“さっき飲んだブリカニールの効果??”
“それとも先生が上手なおかげ??”
これまでの経験から相当な痛みを覚悟していたので、拍子抜け。
その後先生はエコーを見ながら慎重に移植する位置を定め、位置が決まると培養室へ声をかけました。
応答するかのように、培養室から私の名前が呼ばれモニターを見ると、これから移植する胚盤胞がズームアップ。
丸い卵が顔のように見え、愛着が湧いてきました。
画面が元の大きさに戻ると、チューブで胚盤胞を吸い取る様子が映り、培養士さんから先生へ手渡され移植。
培養士さんが培養室に戻り、チューブに胚が残っていないか確認し、終了。
先生は終始落ち着いていて、安心して身を委ねることができました。
着替えた後はすぐにトイレへ。
休憩することなく待合へ戻りました。
予想以上に早く終わり、眠そうに待っていた夫がキョトンとした表情で「もう終わったの?」と聞いてきました。
ふと冷静になり、移植がスムーズに終わって喜んでいた私の頭に、
“前のクリニックでの移植はなんだったんだろう…”という疑問が浮かびました。
毎回痛みとの戦いで冷や汗が出たり振るえたり…。
移植後はへとへとになり、一週間は頭痛が続きました。
その時の苦労を思い出し、憤りを覚えました。
同時に、“クリニックによってこんなに違うものなのか”と気づき、転院を決めて正解だったと感じました。
その後、診察室へ呼ばれて先生のお話。
妊娠判定は、採血か尿検査か選べるとのこと。
採血だとhcgの数値がわかるため、その後の妊娠継続率が予想できるのだそうです。
これまで市販の検査薬でしか判定したことがなかったので、色々な判定方法があるのだと初めて知りました。
迷った結果、今回は採血で判定してもらうことに決めました。
生活に関しては特に注意点はなく、「着床するとしたら今日なので、今日ぐらいは安静にするといいかもしれません。」と言われました。
あとは、不育症のバイアスピリンも今日から忘れず飲むようにと念を押されました。
痛みがないまま無事終わったことで、晴れ晴れとした気持ちで電車に乗って帰宅することができました。
ただ帰宅後は2時間ぐらい動悸が続きました。
たとえ、この動悸がブリカニールの副作用だったとしても、移植の痛みを抑えてくれたことへの感謝の気持ちの方が優っていました。(実際にブリカニールの効果だったかはわかりませんが…)
身体のほてりも感じたので、熱を測ってみると37℃。
「着床するなら今日」という先生の言葉を思い出しながら、“これが良い兆候だったらいいなぁ”と希望を胸に、その日はぐっすりと眠りました。
判定は次回へ続きます。