*ひだまり妊活日記*

*ひだまり妊活日記*

不妊症&不育症治療と8度の流産を乗り越えた七転八起な日々の記録

初めての採卵

 

さて、楠原クリニックで体外受精スタート。

 

採卵はアンタゴニスト法で行いました。

hMG(またはFSH)の注射で卵胞を育て、途中から排卵を抑えるアンタゴニストの注射を追加。

卵胞が理想の大きさに育ったら採卵日を決定。

最後にhCGを打ち成熟させ、一定時間後に採卵を行います。


D3:hMGの自己注射を開始(9日間)

D8:ガニレストを追加(4日間)

D12:hCGを筋肉注射(採卵の34~36時間前)

D14:採卵


その間、卵胞チェックのために4度通院。

 


hMGの初日に、看護師さんから注射の指導を受けました。


初めての自己注射にドキドキ。

アンプルを割ってシリンジで吸い上げ、バイアルに入れて粉状の薬を溶かします。

溶けた薬を再度シリンジで吸い上げ、気泡を出してから刺します。


丁寧に教えていただいたおかげで、意外とスムーズ。

そして…思ったより痛くない!!

これなら続けれそうと安心しました。


途中から追加になったガニレストは、操作は簡単なのに注射が激痛!

毎回息を止めながら打ちました。


hCGは時間厳守のため予定時刻10分前から準備。

お尻に打つ筋肉注射なので痛いのを覚悟していましたが、緊張しながら打ったせいか、あまり痛みを感じず。

 

 

何より大変だったのが、通院のたびに行う経膣エコー。

卵の数や大きさをチェックするために必ず行います。


私はもともと内診で痛みがありますが、刺激法により卵胞が膨らみ卵巣が大きくなっているため、採卵前はさらに激痛。

その上、左の卵巣が採卵しにくい位置にあるらしく、プローブの角度をつけなければいけないとのこと。

位置を確認しながらグリグリ押されるため、涙が出るほどの痛さでした。


先生や看護師さんも痛みの対処に頭を悩ませ、採卵当日はロキソニン(錠剤)とボルタレンサポ(座薬)の二種類の鎮痛剤を使用することに。

 

 

夫は採卵前日から当日朝まで抗生剤を服用。


前日の夜は、気合いを入れるために焼肉を食べながら、ふたりで翌朝のシミュレーションをしました。

 


採卵当日の朝。

食事、化粧、コンタクトはNGのため、すぐに準備完了。

予定通りの時間に採精し、精液をもって出発。

途中、指示された時間にロキソニンを服用。

通勤ラッシュの中、抵抗を感じながらもすっぴん眼鏡で電車に乗り込みました。

 

到着後はすぐに精液を提出。

回復室でガウンに着替え、予定どおり座薬を入れて待機。


“痛いのかな”

“麻酔はしっかり効くかな”

“左側が採りにくいって言ってたけど、ちゃんと採れるかな…”

昨夜から少しずつ滲み出ていた不安や怖さがMAXに。


名前を呼ばれ、緊張しながら処置室へ。

回復室の穏やかな雰囲気とは打って変わって、いかにも『手術室』な光景に圧倒されました。

すぐさま手術台に寝かされ、血圧計、心電図、パルスオキシメーター(血中酸素濃度&脈の測定器)をつけられ足を固定。


血管が細く動きやすいため、なかなか点滴が入らず、看護師さんたちが苦戦。


もう後戻りできない…。


怖い!!!


気持ちを察した馴染みのある看護師さんが、声をかけてくれました。


先生が入室し、名前や生年月日を確認。


せかせかと膣洗浄の準備をして…

ためらいなくクスコを挿入!!


え?もう?

麻酔、まだですけど…?!


「痛っ!痛いっっっ!!」


激痛が走り、思わず何度も叫びました。


看護師さんが

「先生!麻酔が効いてからにしましょう!」

と急いで準備。

やっと点滴が入ったようで、同じルートから麻酔を投入。


“麻酔を使うから痛くないって言ったのにー!”

“話が違うーーー!!”


心の中で叫んでいると、徐々に麻酔が効いてぼーっとしてきました。


採卵中は針で刺される感覚は無いものの、意識はあり、いつものエコーと同じような痛みを感じていました。

 

 

終了後はストレッチャーで回復室へ。


虚ろな状態で「卵、採れました?」と看護師さんに質問。

「大丈夫です。左側もちゃんと採れましたよ。」

良かった!!

安心感と充実感に満たされ、睡魔に身を委ねました。

 

 

心地よく眠っていたようで、すっきりとした気分で目覚めた時には既に3時間以上経っていました。


看護師さんに血圧を測ってもらい、身仕度を整えた後、出されたサンドイッチを完食。

 


その後、診察室へ。


先生から採卵結果を聞きました。

採れた卵は5個。

エコーの時点では10個以上見えていたので、思ったより少なかったと告げられました。

精子の状態が良いので、顕微ではなく体外受精(ふりかけ)を行うとのこと。

 

“こんなに頑張ったのに…”

結果を聞いて落ち込みました。

 

看護師さんの話によると、採卵前のエコーでは卵胞の数や大きさは確認できるが、卵子までは見えない。採卵してみて初めて卵子の数や状態がわかる、とのこと。

そのため予想していた数が得られないケースも多いようです。

 


『期待通りに進まないのが体外受精。』


たくさんの壁を乗り越えてきた今ならそう思えるけれど、この時はまだ、すんなりと事実を受け止められず。


注射や採卵の痛さに見合った結果が出なかったことに、もやもやしながら帰宅しました。

 

その後3日間抗生剤を飲み、採卵周期は終了。

 

 

3日後に初期胚の確認

5日後に胚盤胞の確認

 

 

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*その後二度転院し、他院での採卵を経験した今、この時の採卵を振り返ると…


⚫︎このクリニックで使用した麻酔は、意識が残る静脈麻酔であり、安静時間も3時間と長いことから効果が長く続く薬だったと思われます。(明細書に記載ないため薬品名は不明)

他のクリニックでは意識が無くなるプロポフォールを使用。速効性があり目覚めも速いので、とても楽でした。


⚫︎内診の痛みが強いことを理解しているはずなのに、麻酔が効く前に採卵を開始されたことに疑問を感じます。

他のクリニックでは、膣洗浄を含め、全て麻酔が効いている間に行われたので、痛い思いをすることは一切ありませんでした。

 

 

*このブログは個人的な感想を書いており、クリニックを誹謗中傷する目的ではありません。