今回は、治療お休み中に受けると決めたもうひとつの検査について書きたいと思います。
夫の精液検査です。
以前夫が検査したのは町の泌尿器科のクリニックだったので、先生は不妊治療に精通しておらず、精子について詳しい説明を受けることができませんでした。
私がその時に通っていたクリニックも男性の検査は行なっていなかったため、男性不妊については未知の世界でした。
そして今回、整骨院の先生からの情報をもとに、市川総合病院リプロダクションセンターを受診することにしました。
精液検査と不妊治療の相談がメインですが、以前治療を途中で投げ出してしまった慢性前立腺炎についても相談する予定です。
検査の結果が当日中に出ないため、間隔をあけて2回受診しました。
1日目
エコー、触診、採血、採尿
〈先生からの説明〉
- エコーと触診により、不妊の原因となる静脈瘤は特になく、睾丸の状態なども異常なし。
前立腺炎に関しては、近隣の泌尿器科でフォローしてもらうことになりました。
精液検査は、より正確に診るために2回提出が必要とのこと。
電車とバスを乗り継いで行かなければいけないため少し大変でしたが、次の予約日までに2回採精し提出しました。
2日目
検査結果の説明
- 精液検査の結果、精子量・濃度・運動率は問題なし。
- 精子正常形態率が低い。(基準が4以上のところ、1.0と2.4)ただ、もとの量や濃度が高いため、正常な形態の精子数自体は少なくない。
- 精子の形態異常の原因は不明。食事や高コレステロール、肝臓の数値が影響しているかもわからない。今のところ改善する方法はないが、サウナや熱すぎる風呂は良くないと言われている。
- 形態異常の精子は通常受精しないし、しても分割しない。万が一分割しても妊娠には至らない場合がほとんど。ただ、流産の可能性が0とも言い切れない。
- 体外受精ではなく顕微受精する方が、より良い形態の精子を選別できる。体外受精でも良い精子を濃縮するが、それでも万単位の数が残ってくるので、顕微の方が確実だろう。
- 他の選択肢として、移植する前に受精卵が正常かどうかを判断する『着床前診断』がある。まず夫婦の染色体検査を行い、異常がある場合に受けることができる。
*2019年現在では、流産を繰り返す場合など、着床前診断を受けれる条件は広がっているようです。
先生は淡々と話す方でしたが、とてもわかりやすく論理的に説明してくださいました。
精子の正常形態率が低いと知り、夫が少し落ち込んでいました。
私としては、率は低くても正常な精子がいるという現状がわかったし、受精方法を顕微受精に変更するなど提案もしてもらえたので満足。特にショックは受けず。
でも、結果が悪くて落ち込む気持ちは、この不妊治療を通じて充分理解できました。
“私も結果が良くなかった時や流産になった時、いつもこんな顔してたんだろうな…”と、励ます立場になって気づきました。
数日後、いつもの整骨院へ。
先生に市川総合病院を提案してくれたお礼を伝え、検査結果を報告しました。
以前の泌尿器科での検査より奇形率が高かった(=正常率が低かった)と話すと、「市川総合病院は正常と判断する基準が厳しいのだろう」とのこと。KLCや新橋夢CLの検査でも同様に、正常率が低くなりやすいそうです。
ただ、それにしても夫の結果はかなり正常率が低いため、「次回は顕微の方がいいかもね」とのこと。
逆に「この正常率で、体外受精で5個中4個胚盤胞までいったのがすごい。」と言ってくれました。
着床前診断に関しては、「かなり費用がかかるし、できる病院も限られている。まずは夫婦の染色体検査を受けるかどうか、よく話し合った方がいい。」という意見をいただきました。
凍結した胚盤胞はあとひとつ。
まずは次の移植に集中しよう!…と思う反面、この頃から次の採卵や転院に向けての準備も進め出しました。