流産手術後のおやすみ期間を経て、津田沼IVFクリニックにて2回目の移植を行った時の記録です。
実はこの移植周期の途中で夫に辞令が出て、首都圏内の別の県に、一ヶ月後の引越しを余儀なくされました。
それまで住んでいたところは都内に出やすく、夫の実家も比較的近かったので、便利で良かったのですが…。
それに引越し先からは私の職場までは通えず、仕事を辞めなければいけなくなりました。
さらには、不妊治療で通っていた津田沼IVFクリニックまでの距離もかなり遠くなり、通うのが大変に…。
そんなこんなで、この2回目の移植周期と同時進行で、引越し先のマンション探しが始まりました。
それに関しては後半(次回の記事)に書こうと思います。
さて、移植周期についてです。
いつも通り凍結胚盤胞の移植ため、ホルモン補充を行います。
まずエストロゲン(卵胞ホルモン)製剤を使用。
内膜が充分な厚さに育ちエストロゲン値も200以上と確認できたら、排卵日を設定し、その日からプロゲステロン(黄体ホルモン)製剤を追加します。
凍結胚は5日目胚なので、排卵日と仮定した日から5日後に移植します。
D3:エストラーナテープ開始
スケジュールに沿って一日置きに2枚貼り替え。
D9:テープを4枚に増やす
D13:テープを6枚に増やす。
D14:受診 内膜とホルモン値を確認
D15:テープを2枚に減らし、ワンクリノン膣用ゲルを追加
D19:移植
エストロゲン製剤は、前回しっかりと効果が現れたという理由から、今回もエストラーナテープを使用することになりました。
D14に受診した時点で、内膜は9.1mm、エストロゲンも534.7と順調だったので、予定通りの日に移植することに決定しました。
プロゲステロン製剤は、ワンクリノン膣用ゲルを指定されました。
効果が高い薬のため、今回は飲み薬のデュファストンは不要とのこと。
私は黄体ホルモン不全なので、膣用ゲルだけでは足りないのではないかと不安になり相談したところ、しっかりと補充できるはずなので大丈夫と言われました。
この薬は効果が長く続くタイプであり、1日1回の使用となります。
これまでの膣錠は1日3回でお昼に使うのが大変だったため、夜だけというのはかなり助かりました。
ワンクリノン膣用ゲル90mg
アプリケーターに充填されているプロゲステロン(黄体ホルモン)の徐放性膣用ゲル。
1日1回で効果が持続する。
先端のタブを捻って開封し、挿入部を膣内に入れた後、バルブ部分を押すことで薬(ゲル)が押し出されて挿入される。
白っぽい塊のカスが膣に溜まりやすく、おりものに混ざって出てくることがある。
なかなかカスが出ない場合は、排便時などに腹圧をかけると出やすい。
また、洗浄して出してもよい。
※画像はメルク株式会社HPより
実際に出てくるカスは、ルティナスのようにベトッとしたものではなくポロポロした感じ。
腹圧をかけるだけではうまく出ませんでした。
入浴時に洗浄する方が出しやすかったです。
膣内に溜まっているのでは?と不安になり、個人的には使いにくい薬でした。
移植の当日は午後休をもらいクリニックへ。
前回同様、まずは培養士さんに今回移植する胚盤胞の融解前後の写真を見せてもらいました。
今回移植するのは1PN由来の5日目胚:4BAですが、融解後も状態は良いとのこと。
その後、前回通りに移植が行われました。
膀胱に尿があまり溜まっておらず、水分を摂って少し時間を置くという予定外のことはありましたが…。
それ以外はとてもスムーズに終わりました。
驚くことに、今回も痛みは全く無し。
やはり、移植前に子宮収縮を抑える目的で飲むブリカニールの効果なのでしょうか。
その後、診察室へ呼ばれて先生とお話。
このクリニックは妊娠判定を採血か尿検査か選べるのですが、今回は尿検査にしました。
私は前クリニックの時からずっと、着床しても判定日のhCGの出方が少ない傾向にあります。
前回は採血での判定を選択したものの、hCG値の少なさと妊娠継続率の低さにショックを受けてしまいました。
そのため、判定後にできるだけストレスなく過ごせるよう、今回は尿検査を選びました。
BT10の夜
クリニックでの判定を翌日に控え、自宅でフライング検査をしました。
今回も体調変化を感じたことから、それなりに期待をしていたのですが…。
結果は、うすーいライン。
薄かったことはショックでしたが、これでも一応陽性だろう思い、翌日にはもう少し濃くなることを期待して眠りました。
BT11
判定日当日。
土曜日だったため夫と一緒にクリニックへ。
着いてすぐに尿検査を行い、待合で待機。
“判定ラインが薄すぎるって言われるのかなぁ…”と想像しながら、結果を待ちました。
診察室に呼ばれて入ると、先生の表情が曇っていました。
“やっぱり薄かったのか…。”
そう思いながら黙って待つと、なんと
「残念ながら陰性ですね。」
と、予想外の言葉。
え?!昨日は一応うっすらと反応が出たのに!!
そのことを伝えると、
「一度着床はしたけれど、hCGが下がってきているのかもしれません。」
との回答。
冷静に考えると、確かに化学流産ということもありえます。
ただ、この時はまだ、“市販の検査薬とメーカーが違うから、同じように陽性の反応が出ないだけかもしれない。”という期待が捨てきれませんでした。
それを察した先生が、
「念のためデュファストン錠を出すので、諦めがついた時点で中断してください。」
と言ってくれました。
膣用ゲルの方が黄体ホルモンの効果は高いけれど費用が高いため、今日からは錠剤でいいだろうとのこと。
先生の口調から、良い結果はほとんど期待できないという印象を受けました。
万が一、判定ラインが濃くなったらすぐ来るようにと説明を受け、その日は帰りました。
昨日のフライング検査の結果で少し期待していたため、陰性と言われてショックでした。
でも、そう簡単に諦められません。
判定ラインはこのまま薄くなって行くのだろうと、頭ではわかっていましたが…。
経過を見て自分が納得できるまでは、もらった錠剤を続けてみようと思いました。
ところが…この後どんでん返しが起こります。
続きは次回。