転院後、初めての採卵周期に入りました。
これまでのクリニックではアンタゴニスト法しか行ったことが無く、低刺激による採卵は初めてです。
AMHが低いこと、今回卵巣に見えている卵胞の数が少なそうなことから、低刺激で試してみることになりました。
まず排卵誘発剤であるクロミッドを服用し、効果が低ければゴナールF注射を併用するという方法です。
私の場合はなかなか卵胞が成長しなかったため、途中からゴナールFを追加しました。
その際に、オビドレルと、アンタゴニストであるセトロタイドも併用しました。
卵胞が理想の大きさまで成長したら、採卵日を決定。
最終的にブセレキュア点鼻薬により卵胞を成熟させ、一定時間後に採卵を行います。
採卵前日は、排卵を抑える目的でジクロフェナク坐剤を使用します。
D1:クロミッドを開始(15日間)
D7:受診
D10:受診
D12:受診 ゴナールF150、オビドレル5μg、セトロタイドを追加(3日間)
※セトロタイドは1日目(0.125)と3日目(0.25)のみ
D15:受診 21時と22時にブセレキュア点鼻(採卵の34~36時間前)
抗生剤も開始(7日間)
D16:17時と23時にジクロフェナク坐剤
D17:採卵
*上記はこの採卵周期のスケジュールですが、この周期は卵胞の発育が悪く、採卵が予定よりも遅くなりました。
使用した薬
排卵誘発剤として使われています。
エストロゲン拮抗作用により脳下垂体からのFSHの分泌を促し、結果的に卵胞を発育させます。
ゴナールF皮下注ペン
排卵誘発作用があります。
遺伝子組み換えFSH製剤であり、卵巣を直接刺激して卵胞の成長を促します。
hMG製剤とは異なり、LHは含まれていません。
※画像はメルク株式会社HPより
オビドレル皮下注シリンジ
遺伝子組み換えhCG製剤。
通常(25μg)は卵胞を成熟させる目的で採卵前に使用することが多いようですが、少量(5μg)使用することでLHの作用を期待することができるそうです。
今回はゴナールFと一緒に使用しました。
セトロタイド皮下注射
Gn-RHアンタゴニスト。
採卵前に排卵してしまうのを防ぐ目的で使用します。
ブセレキュア点鼻
Gn-RHアゴニスト。
短期間使用の場合、LHの分泌を促し卵胞を成熟させ排卵を誘発します。
使用後32~36時間で排卵するため、採卵前の決められた時刻に使用する必要があります。
※富士製薬工業HPより
ジクロフェナク坐剤
一般的には消炎鎮痛剤として用いられますが、高度不妊治療においては排卵抑制目的で使用されます。
採卵の前日に、間隔を空けて2~5回使用する場合が多いようです。
決められた時刻に使用する必要があります。
診察記録
D7
卵胞が小さく5mm程度。
もともと小さかったと思われる。
E2も57.1と低めだが、前回と比べて徐々に上がってきている。
前回の採血の結果、抗精子抗体は陰性。
D10
卵胞は1cm程度まで成長。
E2も439.6まで上がってきた。
採卵は当初の予定より遅れそう。
クロミッドは10日間服用予定だったが、もう少し延長する。
D12
卵胞は1.3~1.4cmまで成長。
片側に3個、片側に1個の計4個。
E2も1101.1まで上昇。
今日から注射(ゴナールF)を追加して、採卵までに卵胞をもう少し大きくさせる。
同時に排卵を抑える注射(セトロタイド)も使用する。
看護師さんに説明してもらいながら、この日の分をその場で注射しました。
ゴナールFはペンタイプであり痛みは少なかったですが、他の2種類は痛かったです。
D15
卵胞は2cmまで成長。
E2が3000超えでしっかり上がってきており、LH4.3と排卵も抑えられている。
採卵日を決定。
採卵日まで使うブセレキュア点鼻、ジクロフェナク坐剤、抗生剤のスケジュールの説明。
時間を守って使用するように、とのこと。
採卵前のため卵巣が腫れているせいか、内診がとても痛かったです。
今回の採卵では、初めて使う薬がほとんどで、注射の仕方や使用時刻を忘れないようにと慎重になりました。
結果、特にトラブルもなく採卵日を迎えることができました。
初めての低刺激法による採卵。
卵胞の成長が遅かったりと不安はありますが…。
あとは先生と卵を信じて、採卵に臨むのみです!